おーたさんです。

5月11日のオンエア、

「かずおセンチメンタル」と題して、
ブラジルで目にして思わず涙した光景、ということで、
2つお話させていただきました。

ひとつは、
ミナスジェライス州ジュイス・ヂ・フォーラの市街地から
リマ・ドゥアルテという街に行って、
そこから更に山を登ってたどり着く

コンセイサゥン・ヂ・イビチポッカと呼ばれるところですが、
ここには国定森林公園というのでしょうか?
山林の自然が保護指定されていて
ヨードを含んだ茶色の水が流れる滝や
かつて先住民が住んでいたという洞窟などが
あります。

今は随分観光地化されているみたいですが、

当時は車を持っていなければ、
早朝ににレイテイロと呼ばれる
牛乳を回収して回る人のトラックの荷台に
いくらか払って便乗させてもらって登っていくか、
とぼとぼ歩いて行くか。

レイテイロのトラックに10人単位で箱乗りして、
デコボコの舗装もしていない山道を登っていくんですから、
これはもうワイルドです。

日本ではまあ、できない体験でした。

その山を登ったところに集落があって、
お世話になっていた人が持っていた別荘で
何日間か過ごしたとき、

雨上がりの夕方だったか
まだほんのり明るかったんですが、

光の筋が、ひとつ、すうっと
またたいて消えたのが見えました。

変だな、と思ったのですが、あまり気にもとめないでいると、
周りが薄暗くなっていく間に

段々それが増えてきて
ようやくそれが
蛍だと気が付きました。

無数の光の筋が飛び交う様をみて
自然に涙がこぼれました。

子供の時に、父親に連れられて蛍を見に行ったことがありますが、
あんなに沢山はいなかった。

感動がこみ上げてくる前に、涙って流れてくるんですね。


そして、もう一つは、

休暇を利用して、サンタ・カタリーナ州へ行ったときのことでした。









ミナスからは片道1,000キロ以上の旅になりますので、
サンパウロだったかクリチーバかで泊まりながら
たどり着きました。

たしか、目的はブルメナウで行われるオクトーバーフェストだったと思います。
サンタ・カタリーナ州など南部の州には
ドイツ系の移民も多く、
ドイツで行われているビール祭りをブラジルでもやっているのですね。

今は企業の統廃合が進んでどうなっているのか知らないのですが、

当時は、ブラマ、アンタルチカ、スコール、ボエミオだったかな?
多分、まだ知らないメーカーもあったかも。
いろんなメーカーがしのぎを削っていました。

ついビールの話となると熱くなってしまいますが、
閑話休題。


ブルメナウに行く前に、ビーチで有名な
カンボリウーで一日過ごそう、ということになり

宿を取らずに一日ビーチで過ごしました。

まあ、いろんなことがあって、それは
日曜日の再放送か
その後のYoutube で聞いていただくかするとして、

夜になってそろそろバスの時間だから、と
急いでバスのりばに向かおうとして
はっと振り返ったら、

大きな満月が
凪いだ海に綺麗に映っていて、

それを見て
また涙が流れちゃったんですね。


あんな絵に描いたような光景が
本当にあったんだ、というか
自分も本当に見ることができたのか!


旅自体は珍道中でしたが、
その中の感激の一幕でした。


その時おーたさんは20代。

自然に触れて涙できるような感性を
保って生きてきたかどうかは疑問ですが、

こういうことを
ほのぼのと思い出したい今日このごろです。